ホワイトニングの集案マーケティングについて

先日の女性マーケティングの説明も触れましたが、歯や口の中の健康について気になることのトップは「歯の色」となっており、実に6割の人が挙げています。ちなみに2位は「歯垢・歯石」、3位は「口臭」でした。

歯の色が気になる人に「歯のホワイトニング」の利用意向を聞いたところ、8割以上が「やってみたいと思う」と回答だったといいます。

しかし残念ながらホワイトニングに関するイメージが悪く、「高そう」「歯のためによくない?」「余計に歯が汚れる?」など不安だらけで、なかなか実行に踏み込めないのが現状になるようです。

今回のアンケートの際のホワイトニングについての不安に思うことを列挙してみました。

【高そう…】
不安と言うより金額負担が高いことと施工時間中の口の中を我慢するのが大変そう (29歳)

【歯のためによくない?】
歯のためによくないのでは? 表面の組織などが壊れてしまうのではないか? ホワイトニング後はそれまで以上に汚れが付きやすくなってしまうのではないか? 永遠に繰り返さなければならないのではないか? 費用面も心配です。 (31歳)

【歯が削れる?】
歯の表面が削れて、後々のために良くないのではないかと言う不安がある (28歳) 

【歯が傷むのでは?】
髪を染めると髪が傷むようにホワイトニング漂白で歯が傷んでぼろぼろになるんではないかという不安。 (24歳)

【余計に汚れる?】
やってみたいが、ホワイトニングも脱色などの種類があるみたいで、それによって、歯本来のコーティングが取れて、余計に食べ物や色が付着しそう。ツヤもなくなりそう。あと不自然な白さになりそう。 (28歳)

注目されているがゆえに、悪い意味での口コミがまん延しており、正確な情報が伝わっていないのが課題になっております。

現代の女性の消費行動に関しては、

①価値観の成熟

こだわりの商品やサービスには高額な支出もいとわないが、一方で100円ショップを利用する、といった個人の価値観が確立。現代女性は、豊かな消費行動経験から、「本質を見抜く力」をつけてきているとい特長を持っている。必ずしも女性らしい商品を求めるわけではなく、商品のありのままの良さを出すことの方がより効果的であるとしている。

②コミュニケーション志向と高い情報発信意欲

女性消費者は、商品を選択する場面、入手する場面、使う場面など、より広い範囲で、「楽しみを見出す力」を身につけてきている。店頭に足を運び、時間をかけて商品を選ぶことを必ずしも苦痛ではなく、むしろプロセスを楽しんでいる。そしてこのような自らの経験が、自分を表現したいという強い情報発信意欲につながっている。紹介や口コミを期待するなら、顧客とのコミュニケーション志向や、情報発信意欲にこたえる仕組みや行動が大切。

という傾向を持っていると言われています。

つまり、ホワイトニングに関して、楽しみながら選択できるような正確な情報を伝えることが課題を解決できる可能性があるのではないでしょうか。

そのためには、「治療期間」「治療方法」「治療費」について納得がいく説明が必要だと感じます。

ホワイトニングに関して、よくホームページにコースと費用だけを載せているのを拝見しますが、これだけでは患者様は、恐らく金額が高すぎて興味が持てないでしょう。

私自身、ホワイトニングに関しては、女性の方にとって生活の潤いの上で大切なひとつである「美の追求」だと考えております。

そのため、「ホワイトニング」をするか、しないかの判断は、美の追求にふさわしいものなのか、もっと具体的にいうと、「エステ」や「化粧品・洋服」への費用と比較されるものなのではないでしょうか。

ここで、アンケートを二つ紹介します。

●エステを利用したことがある人の1回あたりの費用

3,000円以下18.1

3,001円〜5,000円 25.5

5,001円〜10,000円 31.3

10,001円〜15,000円 13.6%

15,001円〜20,000円 5.0%

20,001円〜25,000円 1.8

25,001円以上      3.2%

無回答          1.4%

オフィスホワイトニング 12本 1回あたりの合計金額

平均費用 31,629円 費用最安値 3,800円 費用最高値 120,000

10,000円未満 7%

10,000円以上15,000円未満 10%

15,001円以上20,000円未満 19%

20,000円以上25,000円未満16%

25,000円以上30,000円未満5%

30,000円以上35,000円未満10%

35,000円以上40,000円未満11%

40,000円以上 24%

ちなみに、ここまで大きく「費用」で差が付いているエステですら、費用が高いというイメージが持たれています。上記のアンケートの結果を考慮すると「ホワイトニング」に関して、女性が費用に関して、高いというイメージを持っているかを理解していただけるのではないでしょうか。

そのため、ホワイトニングに関しては、本当に具体的にどのような施術内容になり、効果が生まれるものなのかを説明することは、最低限しなければならないことだと認識して頂いた方がいいと思います。また、どのくらいの期間が白さの保証などがつけれるのかも必要になってくるのではないでしょうか?白くなった歯を維持する方法など施術後の対応などを書くことで安心感を与えることも大切です。

そして何よりも「ホワイトニング治療を行うことによって、新しい虫歯を作ってしまうことを防止することともに、歯周病の防止し、健康なお口を作れること」をアピールするべきだと思います。

ホワイトニングをすることで、歯を白くするだけでなく、歯をきれいにすることにつながるため、虫歯予防になること。またホワイトニング治療を定期的に来院することで、口内環境を確認できるため、定期健診に近い役割を果たすことができるということを最大限伝えるべきだと思います。

女性の平日の退社時間は、平均1821分だそうです。アフター5の過ごし方に関しては、ベスト1位食事、2位ショッピング、3位残業ではありますが、フィットネスクラブ(13.9%)、リラクゼーション・マッサージ(9.6%)、美容室・エステ(6.6%)計30.1%の方が健康や美に関することに時間を費やしています。この30%の中の存在にホワイトニングが十分に入れる要素だと思います。

そのためには、仕事帰りに気軽に寄れる存在になれるかも重要です。普通の方はホワイトニングにどれくらいの時間がかかるのか判らないと思います。とくに最近はビヨンドシステムなど、短時間で効果的なホワイトニング治療ができるようになりましたから、遅くまでやっている歯科医院であれば、時間がどれくらいかかるか、また、何時までに入ってもらえば、対応できるのかなども配慮するだけで、患者様はより易くなるのではないでしょうか?

最後になりましたが、女性にとって美は永久的なものです。若い方だけを意識するのではなく、歯周病予防も兼ねて、年配の方にもお勧めしてみてはいかがでしょうか?団塊の世代の特長としてHAHAKO世代と言われており、母と娘の仲がよく、消費行動をするという特長を持っています。

親子ペア割引などをしてみると効果的なアピールになるかと思います。

長文になりましたが、ぜひ、ご参考にしてみてください。

*前回の女性マーケティングの文章が重複していますが、説明上、同じ文章が判り易かったため、ご了承お願いします。

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