矯正歯科、一般歯科、小児歯科、口腔外科、日本の国内で認められている診療科目です。矯正歯科は、唯一診療科目が認められている自費治療です。そのため、自費治療の中では看板などの告知ができるため、最も集患マーケティングがしやすい科目なのではないでしょうか。

あるネットユーザー向けのアンケートによると、歯科選定時の媒体・メディアとして、立て看板を見たと選んだ患者様は、一般歯科23.8%、矯正歯科11.7%、審美歯科10.2%、ホワイトニング9,7%インプラント9.1%という結果が出ています。費用が高い矯正歯科が選ばれているのは、看板に科目を標榜できることが大きく影響しているといえるでしょう。

それでは矯正歯科治療の患者様に自院を選んで頂くためには、どのような集患マーケティングが最適なのでしょうか?


以前もブログで最寄品と買回品のお話をさせて頂きました。矯正歯科などの自費治療は買回品にあたり、買回品は機能や品質、価格などをかなり考慮していろいろな店舗で見比べて購入するもの。価格も最寄品よりも高いという特長を持ちます。


先日、特集を組まれていた読売ウィークリーによると、費用は全国平均が80万円台。BEST3は、80万円台・70万円台・90万円台という順番でした。都市別でみると、東京23区90万円、東京支部86万円は金額がやはり高い状態にあります。


費用や技術の不透明さ、判断基準があいまいなため、患者様が判りづらいということを取り上げられていました。ネット上でユーザーが欲しい情報というアンケートには矯正歯科に関しては、「料金体系」 「治療期間」「診療時間」がBEST3。治療方法が多いため、「術式」も気になるという結果が出ていました。また、「期待度」と「満足度」のギャップというアンケートでは「場所の利便性」、「歯科医師との話しやすい雰囲気」「歯科医師の人間性の良さ」「歯科医師の適切な指導力、アドバイス力」 が差の多い内容になっており、矯正という特殊な治療上、長期的な付き合いになるため、場所や先生に関しても強い要望を持っているのだという結果になっていました。比較的高額にも関わらず、治療費に関しての不満が少なかったのが正直、意外でしたが、実際に診療を受けた方にとっては、費用対効果が他の診療科目よりも判り易いため、費用に関して、納得される方も多いのかもしれません。


上記のアンケートなどの結果から判断できる集患マーケティング戦略としては、まずはじめに看板の有効活用だと考えます。標榜できるということは、その他の診療科目に比べると、本当に恵まれています。矯正歯科に関しては、非常に根気がいる治療になるため患者様が医院として求める条件として「場所の利便性」を挙げています。この「場所の利便性」をクリアしている患者様を最も簡単に見つけることができるのが近くに住んでいる方や近くに勤めている方でないと見れない看板です。しかし看板に関しても、今後は配慮が必要ではないでしょうか?ひとつはデザイン性です。医療的な側面からデザインをするのではなく、長期的に通うことが楽しくなるような意匠的な要素も取り入れていく必要性があると思います。また、予防歯科同様、院内を見せることを心がけてみる必要性があると思います。長期的に通うことになりますから、院内の雰囲気を伝え、身近に感じてもらえるようにすることが大切だと感じます。看板に院内の写真などを使用することができますから、ぜひ使用してもらうといいと思います。


つぎに必要になってくるのが、リーフレットとホームページではないでしょうか。高額な金額を払うとなると、安心感が必要になってきます。また、買回品の特長は比較です。費用、治療方法、期間など判断基準に関して、他の医院と比較してもらうときに必要な情報を整理して、ひとつひとつしっかりと伝えることができるといいのではないでしょうか。そのときに、インフォームドコンセントを中心とした先生の考え方なども判断基準になりますので、人柄がでるような販促物になるといいと思います。


矯正歯科に関しては、その他の治療とは違い、やらなくてもすぐには困らない治療でもあります。しかし歯並びが悪いことで、虫歯になりやすい体質になることや、最終的に咬み合わせが悪くなることで、身体にも影響を及ぼすことなど、審美的な側面だけでなく、医療的な側面でどれだけ大事なことなのかを伝えることも大切だと思います。特に子供時代にやることによって、費用的にも、医療的にも、メリットが多いことはしっかりと伝えていって頂ければと思います。

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